善光寺 7年に1度の御開帳拝観・宿坊体験のススメ

「遠くとも 一度は詣れ 善光寺」

こう詠まれるほど、昔から民衆に厚く信仰され慕われてきた善光寺。
今年は4月3日より、7年に1度の御開帳の盛儀が始まりました!6月29日まで様々なイベントが続くそうです。

今回は、御開帳のお話から善光寺お膝元での宿坊について調べてみました。

 

善光寺とは

長野県長野市にある善光寺は、特定の宗派に属さない無宗派の寺として多くの人々に信仰されてきました。
現在その護持運営は、大勧進(だいかんじん)を本坊とする天台宗と、大本願(だいほんがん)を本坊とする浄土宗の両宗派によって行われています。御本尊である「一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)」とは一つの光背の中に三尊(中央に阿弥陀如来、両脇に観世音菩薩、勢至菩薩)が配置された様式で「善光寺式阿弥陀三尊像」とも呼ばれます。

善光寺の創建は642年。

しかし善光寺の御本尊の一光三尊阿弥陀如来像は、これよりさかのぼること約100年前の552年に、百済から日本へ伝えられたのだそうです。
この阿弥陀如来像は、日本最古の仏像として知られていますが、そのお姿は654年以来、秘仏とされ、人の目に触れることはありません。現在でも住職ですら、見ることを許されていないという神秘のべールに包まれた仏像なのです。

そんな絶対秘仏である阿弥陀如来様の御身代わりとして、鎌倉時代に「前立本尊(まえだちほんぞん)」が造られました。前立本尊を本堂にお迎えして、参拝客も目の触れる場所で拝むことのできる日。それが御開帳の期間です。

また中央に神々しくそびえ立つ「回向柱(えこうばしら)」は、善光寺御開帳の期間中、本堂の前に立てられる長さ10メートルの柱で、秘仏の本尊の身代わりとされる前立本尊と白い「善の綱」で結ばれ、触れると御利益があるといわれています。

7年に1度の御開帳

その御開帳の盛儀では、様々なイベントや特別な拝観が催されているのでいくつかご紹介します。

双盤

双盤が鳴り響き、善光寺の一日の始まりを告げます。続いて太鼓の音を合図に本堂の扉が開けられ、参拝者は堂内に入ることを許されます。

お朝事

日の出とともに本堂で始まる、善光寺全山の僧侶が出仕して勤める厳かな法要。毎日欠かさず行われています。
御開帳期間中はこの時に前立本尊の厨子の扉が開かれます。
(開始時間は日の出に合わせて変わるそうなので、こちらを確認してから行きましょう)

お数珠頂戴

お朝事の導師を務める大勧進貫主、大本願上人が本堂を往復する際、参道にひざまずく参拝者の頭を数珠でなでて、功徳を授けてくださいます。これにより悪い因縁を断ち切り、幸せを与えるとされています。

御印文頂戴

善光寺の宝印を額に押された者は、極楽往生が約束されると信じられているそうです。
毎年1月7日〜15日に行われていますが、御開帳期間中は毎日頂戴できます。

中日庭儀大法要

浄土宗は4/23、天台宗は5/27、午前10時から午後2時まで本堂前にて。

お雅児さんを先頭に、華麗な法衣をまとった住職の行列が進み、色とりどりの散華が舞います。
天台宗、浄土宗それぞれが回向柱の前で執り行う、厳粛な中にも華やかさが漂う法要で、この期間のハイライトといわれています。

第100回 仏都花まつり

5/5 午前11時20分 忠霊殿前にて。

お釈迦様のお誕生を祝い、子どもの健やかな成長を願う「花まつり」だそうです。

前立本尊御還座式

6月30日(木) 午後1時 本堂にて。

前立本尊が白装束の男たちが担ぐ輿にのせられ、御宝庫へお還りになります。

これで、御開帳の儀が終わり、次回はまた7年後になる・・・のではなく、数え年で考えるため、実際には6年後となりますのでご注意を。

また、長野駅から2Kmにわたって続く善光寺表参道では、街歩き用にデジタルマップがあるそうです。お出かけの前には、スマホに入れておくと便利ですね!
お土産物屋さんや、お食事処など楽しく散策できそうですよ。

善光寺表参道マップ

 

宿坊体験

善光寺のお膝元には、39の宿坊があり、参拝客をおもてなししてくれます。
せっかくなので、ここまで来たら是非とも宿坊体験をしてみたい!
宿坊は4つのエリアに分かれており、ほと子が行ってみたいなと思った宿を独断でピックアップしてみました。

ちなみに、名前に「坊」がつく宿坊が浄土宗、「院」がつくのが天台宗の宿坊だそうです。

この御開帳期間限定プランなどもありますので、気になる方はぜひ調べてみてください。

北西エリア

「光明院」 
虚空蔵菩薩を御本尊にもち、御本堂の近くに位置するためお朝事にも便利です。
特に、今年は守り本尊が虚空蔵菩薩にあたるため、ご利益も倍増??かもしれません。

南西エリア

「白蓮坊」
浄土教八祖大師を御本尊にもち、併設されたギャラリーでは万華鏡や数珠作りができます。
善光寺詣のよき記念になること間違いなしです。

「淵之坊」
阿弥陀如来を御本尊にもち、縁起堂とも言われているそうです。某有名旅行サイトで、宿坊の日本一になった宿坊でもあります。提供される精進料理の美味しさには定評があり、トルマリンと麦飯石のお風呂(貸切も可能!)も楽しめるおもてなしの宿坊だそうです。

北東エリア

「常住院」
大日如来、阿弥陀如来を御本尊にもち、千四百年ほどの歴史を誇る善光寺の永代宿坊として伴に歴史を歩んできたお寺。霊場巡りの金札先達も認めるベテラン案内人が在籍しており、この期間限定の御朱印をいただけるそう。お食事は精進料理、非精進料理もいただけ、お風呂も貸切可能です。

「玉照院」
聖観音菩薩を御本尊にもち、マインドフルネス座禅や寺ヨガなど宿坊体験を存分に楽しめるよう様々なイベントを企画しているお寺。
お食事は精進料理、非精進料理もいただけます。

「常智院」
善光寺寺務職として寺務の一切を司っているお寺。あらゆるお手続きが可能なので、頼りになるでしょう。また、精進料理はもちろん、お蕎麦とお水にこだわりがあるそうです。

南東エリア

「向仏坊」
大日如来、阿弥陀如来を御本尊にもち、39のうち2つしかない英語対応可能な宿坊の1つです。
The chief priest will guide you around the ZENKOJI and the city in English.

それぞれが思考を凝らしたおもてなしを受けられます!
バリアフリー対応してくれるところ、団体予約が受付可能であったり、逆にお食事は1日2組までのところもあったり。何度も通って泊まりくらべをしてみたいと思える素敵な場所です。

ほと子’s choice

 

 

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