仏像界で話題のイケメン!仏像の基礎知識と人気の仏像をご紹介

今回のほとけ便りは、現在、密かなブームの仏像を特集します!

こんにちは、ほと子です。仏像ブームの今、なんとなかにはファンクラブができてしまうほど愛されている仏像もあるそうです。また、鑑賞するだけでなく、文房具、ポーチ、ふきんなどの生活雑貨にも仏像をモチーフにしたものが多く登場しています。

今回は、仏像のなかでも「イケメン」と呼ばれるものをいくつかピックアップ。それぞれイケメン度合いが違うので、ジブン好みの仏像を探してみてください!併せて、仏像の基礎知識参拝マナーについても触れます。仏像鑑賞に出かけるときの参考にしましょう。

仏像の基本知識

仏像とは、仏教を説いたお釈迦様や、さまざまな菩薩や明王などの姿を形に表したものです。信仰の対象として作られるようになり、世界初の仏像は紀元後1世紀にインドで作られたといわれます。これはお釈迦様が亡くなってから約500年もあとのことです。偉大なお釈迦様を像にするなど、恐れ多いと考えられていたからだとか。

日本に仏像がもたらされたのは6世紀半ばのこと。「日本書紀」には、百済(くだら)の王様から日本の天皇にあてて、金銅の釈迦像が贈られたと記されています。

仏像の種類は大きく分けて4種類。「如来」「菩薩」「明王」「天」です。それぞれどんなものかを解説しましょう。

如来

最も高い位にある仏像です。「如」とは「真理」のことで、修行ののちに真理にたどりつき、悟りを開いたお釈迦様の姿を表しています。何も持たず、薄い衣を1枚巻き、装飾品のないシンプルな姿が特徴です。如来のなかにも釈迦如来、阿弥陀如来、大日如来、薬師如来の4種類があり、それぞれ人々を救済するための方法やジャンルが違います。

菩薩

如来になることを目標にして修業する者の姿です。お釈迦様が悟りを開く前の姿といわれます。如来に次ぐ存在で、如来像の左右に飾られていることが多い仏像。女性のような姿をしているもの、顔や手をたくさん持つものなど、さまざまな姿をしています。髪を結い、さまざまな装飾品を身に着けているのが特徴です。観音菩薩、文殊菩薩、弥勒菩薩などがあります。

明王

怒りの表情が特徴的な仏像です。如来の教えに従わない者を、怒りという手段で救済します。背後に燃え盛る炎を背負い、手にさまざまな武器を持っているのは人を厳しく導くため。顔や手足の数が多い仏像もいます。不動明王愛染明王孔雀明王などがあり、いずれも迫力ある表情をしていますが、人を助けてくれる慈悲深い存在です。

仏教を守る神々のことです。インドの神様やヒンドゥー教の神様がベースになっており、非常に種類が多く個性的なのが特徴。よく知られる毘沙門天や弁財天などの七福神もこれに相当します。「四天王」といえば、持国天・増長天・広目天・多聞天。「天」が付くものだけでなく、阿修羅十二神将なども「天」の仏像に含まれます。

イケメン仏像

仏像の基礎知識が頭に入ったところで、お待ちかねのイケメン仏像をご紹介しますよ!見る角度によって表情が異なり、見る人の感情によって見え方が違うともいえる奥深い仏像の世界。ここでは、興福寺の「阿修羅像(あしゅらぞう)」・東寺の「帝釈天騎象像(たいしゃくてんきぞうぞう)」・広隆寺の「弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしいぞう)」の3つの仏像を取り上げます。

興福寺:阿修羅像

 

 

 

 

仏像好きの間では、言わずと知れたイケメン仏像の筆頭格!愛され過ぎて、みうらじゅん氏を会長とするファンクラブが設立されたほどです。阿修羅像は奈良・興福寺の国宝館にあり、3つの顔と6つの腕を持った仏像で、「美少年」と称えられるイケメン顔を備えています。幼少期・思春期・青年期とされる3つの顔の表情の違いは必見!スタイルも抜群なので、ぜひ遠くからも鑑賞し、全体像のバランスのよさを満喫してください。

阿修羅像ファンクラブの詳細はこちら

https://www.kohfukuji.com/ashura-fanclub/

東寺:帝釈天騎象像

 

 

 

 

京都・東寺の帝釈天騎象像は、その名の通り象にまたがった帝釈天の仏像。片足を折ってまたがった姿がなんともかっこよく、顔は凛々しい表情をしています。東寺の講堂に立体曼陀羅の一部として安置されており、出口付近が帝釈天の立ち位置です。伏し目がちな切れ長の目元、筋の通った形のよい鼻、キュッと結んだ口元…どれを取っても惚れ惚れするほど美しい!イケメンをお持ち帰りできるとして、同寺のオリジナルグッズ、帝釈天のマグネットや根付け(ストラップ)が人気です。

広隆寺:弥勒菩薩半跏思惟像

 

 

 

 


弥勒菩薩半跏思惟像
は、片足を折ってもう片方の足の上に乗せ、右手を軽く頬に当てて思索にふけっている様子を表した仏像です。京都・広隆寺には弥勒菩薩半跏思惟像が二体あります。一つがイケメン仏像として知られる「宝冠弥勒」、もう一つが「泣き弥勒」として知られ、約90cmと小さな「宝髻弥勒」です。宝冠弥勒は、微笑をたたえた口元がクールで、繊細な指の形や全体的に柔らかいラインからはセクシーさも感じられます。

参拝マナーを守って楽しみましょう!

仏像鑑賞に出かける際は、参拝のマナーを守ることが大切です。誰でも自由に鑑賞ができるとはいえ、仏像は本来仏教信仰の対象として作られたもの。仏像を鑑賞するのは、きちんとお寺へのお参りを済ませてからにしましょう。

イケメン仏像を写真に収めたいのはやまやまですが、残念ながらほとんどの場合、写真撮影はNGです。お寺のルールに従ってマナーを守り、撮影OKの場合でもほかの参拝者の邪魔にならないようにするなど、みんなが気持ちよく鑑賞できるように配慮しましょう。

癒やしのイケメン仏像を求めて

仏像の顔立ちだけでなく、ヘアスタイルやアクセサリー、衣装などにも注目すると、楽しめるポイントがたくさんあります。この記事では3つのイケメン仏像を取り上げましたが、ご紹介したい仏像がまだまだたくさんあります!とはいえ、イケメンの基準は人それぞれ。ジブン好みのとっておきの仏像を求めて、いろいろなお寺に足を運んでみてはいかがですか?

過去記事の「縁結び、恋愛に効く神社の特集」も併せてご覧くださいね。

 

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