こんにちは、ほと子です。
今年が丑年だということは皆さま周知の通りですが、では今年の守り本尊が何かご存知でしょうか?ニヤリとしたあなたは、かなりのほとけ通ですね。
画像東京国立博物館提供「研究情報アーカイブズ」
守り本尊とは?
まず、守り本尊とは何でしょうか?
人それぞれの生まれ年の干支によって、決まっている仏様を守り本尊といいます。干支によって決められている守り本尊は、それぞれに役割を持ち、その力によってその人の一生を守ってくれるそうです。それは昔から、厄除けや開運の守護仏として信仰されてきました。
過去の記事『仏像鑑賞でザワザワした心を静める〜千手観音の場合〜』もぜひご参照ください。
子(ねずみ)年:千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ)
丑・寅(うし・とら)年:虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
卯(う)年:文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
辰・巳(たつ・み)年:普賢菩薩(ふげんぼさつ)
午(うま)年:勢至菩薩(せいしぼさつ)
未・申(ひつじ・さる)年:大日如来(だいにちにょらい)
酉(とり)年:不動明王(ふどうみょうおう)
戌・亥(いぬ・い)年:阿弥陀如来(あみだにょらい)
丑年の今年は 虚空蔵菩薩
虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)は、あらゆる妙宝と福徳と知恵を持ち、すべてを受け入れ、人々の願いを満足させ、福徳、円満を授けてくれると言われています。また、少年守護の菩薩とも言われているそうで、成績向上、記憶力増進、頭脳明晰、商売繁盛、技芸向上のご利益があるそうです。お祀りの日は毎月13日となっています。
虚空蔵菩薩の一般的なお姿は、左手に福徳の如意宝珠、右手に智恵の利剣を持つスタイルです。
栗田仏像ブランド【菩薩】虚空蔵菩薩座像(宝珠持ち)
3.0寸(総高34cm、幅15cm、奥行11.5cm)桧木製高級彫り 草光背六角台
虚空蔵法輪寺
こちらは、清少納言の『枕草子』では京都の代表的な寺院として挙げられ、本尊のご利益は『今昔物語』にも描かれている。幕末の禁門の変により、お堂の大半が焼失してしまいましたが、その後お堂や山門、多宝塔が再建され現在に至っています。
本堂の前には、右側に口を大きく開けた阿の「虎像」、左脇に口を閉じた吽の「牛像」が置かれています。これらは、神使像と呼ばれるものです。
村松山 虚空蔵堂
こちらは、安初期の大同2年(807)に弘法大師空海によって創建され、現在は真言宗豊山派に属しています。
本尊の虚空蔵菩薩は、なんと弘法大師さまがお刻みになったものだそうです。現在は、三重県伊勢の朝熊山金剛証寺、福島県柳津の霊厳山円蔵寺とともに日本三体虚空蔵尊の一つとして、十三詣りや厄除け・方位除け・出世開運を祈願する多くの参拝者が訪れているお寺です。
「虚空蔵求聞持法」は、虚空蔵菩薩の真言を100万回唱えるとあらゆる経典を記憶できる力が得られるとされる修行で、この行は100日間、または50日間で終わらなければならず、想像を絶する厳しい修行だそうです。空海は、この修行で籠っていた洞窟から出てきた後に、自らを「空海」だと名乗るようになったと言われています。
毎月13日には、ご縁日があるそうですよ。(現在は要確認)
目黒不動尊 瀧泉寺
こちらは、天台宗で泰叡山瀧泉寺(たいえいざんりゅうせんじ)といい、大同3年(808)に慈覚大師(じかくだいし)が開創したといわれています。徳川3代将軍家光が堂塔伽藍(どうとうからん)を造営し、それ以来幕府の保護が手厚く、江戸近郊においてはもっとも有名な参拝行楽の場所となって明治まで繁栄を極めたそうです。
本堂に、虚空蔵菩薩が祀られています。
いかがでしたか?
その年の干支にちなんだ守り本尊がいらっしゃるお寺にお参りすることで、さらにご利益がありそうな気がしますよね。
丑年の人はもちろん、そうでない人も、ぜひ足を運んでみてください♪