紅蓮の本当の意味 仏の教え。地獄とはどんなところ?

紅蓮、紅蓮花といえば・・・耳にあのメロディーが聞こえてくるのは、ほと子だけではないはず。

前回の節分の鬼退治に引き続いて、今回は地獄のお話です。

良い子の皆さまにはご縁のないことかもしれませんが、嘘をつくと地獄に落ちる・・・って、ブッダの教えでは本当に怖いお話なのです。

紅蓮とは?

 

「紅蓮(ぐれん)」とは、元々仏語であり、真紅のハスの花を指します。
しかしもう一つの意味があり、「八寒(はちかん)地獄」の第7番目にあたる、「紅蓮地獄」のことを略して「紅蓮」ともいうそうです。
この地獄に落ちた者は、酷寒のために皮肉がはじけ裂けて血に染まり、紅色のハスの花の様相を呈するので、この名になったと言われています。想像するだけでなんと痛々しい・・・
また、この地獄より更に辛く苦痛の大きい地獄、第8番目の「大紅蓮」という地獄もあるそうですよ。大紅蓮の意味は、
① 大きな赤色の蓮華。
② 盛んな炎。大きな火の手。猛火。「だいぐれんじごく(大紅蓮地獄)」の略。

では、八寒地獄とは?

地獄には、八つの階層に分かれた「八大地獄」またの名を「八熱地獄」があり、その隣にあるのが八寒地獄だそうです。
お察しの通り、罪の重さによって落ちる地獄の階層が異なってきます。

①頞部陀(あぶだ)地獄 Arbuda八寒地獄の第一。寒さのあまり鳥肌が立ち、身体にあばたを生じる。「あばた」という語源自体が、この「あぶだ」が由来となっている

②尼剌部陀(にらぶだ)地獄 Nirarbuda八寒地獄の第二。鳥肌が潰れ、全身にあかぎれが生じる。

③頞哳吒(あたた)地獄 Atata八寒地獄の第三。寒さによって「あたた」という悲鳴を生じるのが、名前の由来。以下「虎虎婆」まで共通。

④臛臛婆(かかば)地獄 Hahava八寒地獄の第四。寒さのあまり舌がもつれて動かず「ははば」という声しか出ない。

⑤虎虎婆(ここば)地獄 Huhuva八寒地獄の第五。寒さのあまり口が開かず「ふふば」という声しか出ない。

⑥嗢鉢羅(うばら)地獄 Utpala八寒地獄の第六。嗢鉢羅は(青い睡蓮)を意味するサンスクリット utpala- の音写。全身が凍傷のためにひび割れ、青い蓮のようにめくれ上がる事から「青蓮地獄」とも呼ばれる。

⑦鉢特摩(はどま)地獄 Padma意訳で「紅蓮地獄」とも呼ばれる八寒地獄の第七。鉢特摩(はどま)は(蓮華)を意味するサンスクリット padma- の音写。ここに落ちた者は酷い寒さにより皮膚が裂けて流血し、紅色の蓮の花に似るという

⑧摩訶鉢特摩(まかはどま)地獄 Mahapadma意訳で「大紅蓮地獄」とも呼ばれる八寒地獄の第八。八寒地獄で最も広大。摩訶(まか)は(大)を意味するサンスクリット mahā- の音写。

ここに堕ちた者は、紅蓮地獄を超える寒さにより体が折れ裂けて流血し、紅色の蓮の花に似るといわれています。

その先の地獄 八熱地獄(八大地獄)

こちらがその隣に存在するとされる、更に広く苦しい八熱地獄(八大地獄)です。
八寒地獄の寒さとは反対の灼熱の地獄には、それぞれの罪にあたる行き先が決まっています。

①等活(とうかつ)地獄    殺生をすると堕ちる第一の場所
②黒縄(こくじょう)地獄   殺生+窃盗
③衆合(しゅうごう)地獄   殺生+窃盗+邪淫

叫喚(きょうかん)地獄   殺生+窃盗+邪淫+飲酒(お酒を飲ませて悪さをする、毒を盛る)
⑤大叫喚地獄         殺生+窃盗+邪淫+飲酒+嘘
⑥焦熱(しょうねつ)地獄   殺生+窃盗+邪淫+飲酒+嘘+仏を信じない
⑦大焦熱
地獄         殺生+窃盗+邪淫+飲酒+嘘+仏を信じない+強姦
⑧無間(むけん)地獄または阿鼻地獄
殺生+窃盗+邪淫+飲酒+嘘+仏を信じない+強姦+親or聖者を殺害

ここで特筆すべきは、そこで耐えねばならない時間です。
死後、もし等活地獄に落ちたら、次の転生までに1兆6千億年かかるそうですよ!
気の遠くなるような期間ですね。もちろん、その先の地獄に堕ちた場合は、更に長い時間を苦しむことになるそうです。

救いのお話

こんなに辛い責め苦に堕ちてしまったら、気の遠くなるような時間を耐えねばならないのでしょうか?
地獄から救ってくださるものは無いものか調べてみましたら、見つけました!

それは、「地蔵菩薩」です。

地蔵菩薩といえば、日本では「お地蔵さま」として各地に祀られているのを見ます。 菩薩のなかでも、ひときわなじみやすい、身近な存在であると言えましょう。
地蔵菩薩は、昔から地獄に落ちた人々を救済する菩薩であると考えられてきました。そのため、地獄に関連する物語には必ずと言ってよいほど登場します。

本来、お地蔵様は子供を守ってくださる存在です。
大地のように広大な慈悲で、生あるものすべてを救うという菩薩様。
有り難いことですよね。
ほと子は、これから道でお地蔵様に出会うたびに、感謝の気持ちで手を合わせようと思います。

まとめ

今回のテーマは、ほとけ便りの中でもかなり重く、調べていてずーんとなってしまいましたが、自らの行いを振り返る良い時間でもありました。

昔の人々が心から畏れ救いを求めた地獄という死後の転生先について、皆さまも少し考えて頂いて、己の行動言動を振り返る機会にしていただければと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

ほと子’s choice

今回は、見守ってくださるお地蔵さまや、ちょっと笑える地獄と名のつくものをご紹介します。

 

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