【葬儀の参列が難しいコロナ禍に考える】お香典の意味と郵送時のマナー

こんにちは、ほと子です。

近しい方、お世話になった方がこの世を去るというのは、悲しいものです。コロナ禍であっても、残念ながらこれは変わりません。しかし、お悔やみの気持ちを直接伝えたいにもかかわらず、今の状況では葬儀や法要に出席が難しいということも増えてきているのではないでしょうか。

そこで今回は、あらためてお香典とはどんなもので、現在の相場はどのくらいか。また、やむをえず郵送する場合には、どんなことに気を付けたらよいのかをまとめてみました。郵送時のマナーにも触れていますので、参考にしてみてください。

お布施についてはこちら

お香典の意味

お香典は、故人の霊前に香や花の代わりにお供えするものです。故人への供養の気持ちを表すとともに、葬儀を執り行う方の出費に対する助け合いの意味も込められています。あらゆるものへの交換が可能な「お金」という形で、故人と遺族、双方に対するこちらの弔意を伝えているのです。

一般的に、香典袋に入れて表書きは薄墨で書きますが、故人の四十九日が明けているか否か、また法要宗教や宗派によって「御霊前」「御仏前」「玉串料」「御花料」など書き方が異なるので注意しましょう。また、毛筆や筆ペンを使用して、薄墨で書くのが基本です。涙で滲むイメージにより、故人を悼む気持ちを表しています。

お札は向きを揃えて入れましょう。お札の向きを気にする方もいるので、お札に描かれた人物の顔が見えないように入れるのが無難です。さらに、新札には事前に死を予測していた印象があることから、折り目を入れて使用するといったならわしもあります。

表書きの書き方などが心配な場合は、周りの方や親戚の方などに確認するとよいでしょう。

 

お香典の相場

お香典の金額は、一般的な相場でいうと、親戚であれば1~5万円友人や知人、職場関係の人であれば5千~1万円、顔見知り程度であれば3千~5千円です。

しかし、故人との関係性や親しさの度合い、自分の年齢でも変わるため、参考程度にしてください。故人との血縁関係が近いほど、金額は高額になる傾向があり、自分の年齢が20代のように若ければ、低額でも問題ない場合もあります。

間柄が知人であっても、親しくしていた方が亡くなったときには、平均より高額なお香典で故人を悼む気持ちを伝えたいと思う場合もあるでしょう。大きな企業では、連名にして個人の負担を抑えるのが慣習化していることもあります。

お香典をもらった相手方は、半額程度の香典返しをするのが通例です。あまり非常識な金額のお香典を包むと、相手の負担になってしまうこともあります。非常識にならない範囲で、金額を決定しましょう。

 

葬儀や法要に出られない場合は?

コロナ禍の現状では、葬儀や法要への出席が難しいという状況もあります。また、周囲に知らせずに身内だけで葬儀を済ませ、あとから訃報を知ることもあるでしょう。そのようなときには、現金書留でお香典を郵送する方法があります。

お香典郵送時のマナー

訪問せずにお香典を送付する方法も、決してマナー違反ではありません。お香典を持参する場合と同じように、香典袋に表書きを書き、相場の金額に応じた額を封入します。

郵便局で現金書留の封筒を購入して香典袋を入れますが、このときにお悔やみの手紙を添えるのがおすすめ。型どおりの内容でも構わないので一筆添えると、ぶしつけな印象にならず、より気持ちが伝わります。手紙のポイントを挙げるので参考にしてみてください。

1.「拝啓」のような時候のあいさつは必要ない

2.故人を悼む気持ちと、遺族へのいたわりの気持ちをしたためる。

3.葬儀や法要に出られないことのお詫びと、お香典を同封する旨を伝える。

4.便箋や封筒はシンプルなものを使用し、便箋は1枚にまとめる。一筆箋でも構わない。

5.手紙の内容には「たびたび、次々、追って」などの忌み言葉を使わない。

 

お香典に添える手紙の例文

故人との関係性や親しさの度合いで内容は変わりますが、例文をご紹介します。親しい間柄であれば、故人とのエピソードを簡潔に添えてもよいでしょう。参考までに、読んでみてください。

 

「このたびは、ご尊父様の突然のご訃報に接し、お悔やみ申し上げます。

本来ならすぐにでも駆けつけるところではございますが、昨今の状況を鑑み、葬儀への参列をご遠慮した次第です。

ご家族の皆様の悲しみはいかばかりかと心が痛みます。くれぐれもご自愛くださいませ。

心ばかりですが、お香典を同封いたしました。ご霊前にお供えいただければと存じます。」

 

コロナ禍でも、マナーを押さえてお悔やみの気持を伝えよう

直接葬儀や法要に出向いて故人を供養したい気持ちと、コロナ拡大の恐怖とのジレンマに悩まされる昨今。このような状況下では、お香典の郵送という形で弔意を伝え、自宅で故人を偲ぶというのもひとつの判断として尊重されます。

今回はあらためてお香典が持つ意味をまとめ、郵送する際のマナーを解説しました。大切なのは故人や遺族を想う気持ち。記事を参考に、マナーに注意してお悔やみの気持ちを伝えてみてください。